体内での水の働き

人体内の水分は、生物学的な機能を維持するために

欠かせない成分であり、その分布は人体全体、そして個々の細胞レベルで考えることができます。体全体について考えると、平均的な成人男性の体は約60%が水で構成されています。女性ではこれが少し低く、約55%です。これは女性が体脂肪率が一般的に男性よりも高いためで、脂肪組織は水分を少なく含みます。

水の脳への作用

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一方、筋肉組織は水分を多く含むため、筋肉量の多い人ほど体全体の水分量は増えます。

体内の水分は大きく分けて

細胞内液」と

細胞外液」の2つに分類されます。

◉細胞内液

これは細胞内部の液体で、体重全体の約40%を占めます。

・細胞内液は、

;DNAの複製

;タンパク質の合成

;エネルギー産生といった

細胞レベルでの重要な生物学的プロセスをサポートします。

◉細胞外液

体重全体の約20%を占めるさらに「間質液」と「血漿」の2つに分けることができます。

◉間質液

これは細胞間に存在する液体で、栄養素や酸素、廃棄物などを細胞と血液の間で運ぶ役割を果たします。間質液は体重の約15%を占めます。

◉血 漿

これは血液の液体部分で、血液細胞を含めた血液全体の約55%を占め、体重に対する割合は約5%です。

血漿は栄養素、ホルモン、抗体などを全身に運ぶ役割があります。さらに、これらの割合は個々の人間の生理的特性(年齢、性別、身体の組成など)や健康状態によって多少変動します。

特に、高齢化すると体内の水分量は減少し、新生児や小さな子供では体重の大部分が水分となります。

体内の水分バランスを維持することは、健康を維持生物学的な機能を最適に働かせるために重要です。