🔳神経伝達物質とホルモンの違い
ホルモンと混同しやすいものに「神経伝達物質」があります。両者の違いを訊かれたら明瞭な説明をすることはできますか。どちらも脳からの指令を各器官に伝える伝達物質としての役割を持っていますが、大きな違いは情報を伝達する際に通るルートです。ホルモンは、前述したように主に血液を介して情報を伝えます。それに対し、神経伝達物質は、神経細胞同士の情報のやり取りに使用されます。つまり、脳や自律神経などにおける神経細胞間の情報伝達は、すべて神経伝達物質が担っていることになります。ホルモンは、主に血液中に分泌されるもの、神経伝達物質は神経細胞間の情報伝達を担うものと区別しておきましょう。
ただし、神経伝達物質・ホルモンの両者としての働きを持つ物質もあります。また、伝達スピードとしては、自律神経が俊敏に伝わるのに対し、ホルモンはゆっくりと伝わり、持続性があるのが特徴です。