ビタミンC(別名:アスコルビン酸)は
非常に不安定な性質を持つ栄養素で、
以下のような条件で劣化(減少または失活)
しやすいです。
ビタミンCの劣化要因
①熱
高温によってビタミンCは劣化します。
料理の加熱過程で減少することが多いです。
加熱調理、
特に電子レンジでの加熱が
ビタミンCの劣化を促進します。
短時間、低温設定での加熱が推奨されます。
②光
直射日光や強い照明にさらされると、
ビタミンCは分解されやすいです。
③酸 素
酸素と反応して劣化する性質があります。
切った果物が空気に触れるとビタミンCが減少
します。
酸化反応
ビタミンCは非常に
酸化しやすい性質を持っています。
空気中の酸素と反応して
※酸化アスコルビン酸※
に変わり、
その後さらに分解して劣化します。
④時 間
保存期間が長いと自然に劣化します。
⑤pH値
酸性(水道水に含有されている塩素など)
またはアルカリ性が強い環境も
ビタミンCの劣化を促進します。
☆保存方法
・冷暗所に保存する
・空気に触れないように密封する
・可能であれば、加熱調理を避ける
ビタミンCの劣化は避けられない場合も多いですが、
上記のような対策を取ることで、
なるべく劣化を最小限に抑えることが可能です。
※酸化アスコルビン酸とは
酸化アスコルビン酸(Dehydroascorbic acid)は、
ビタミンC(アスコルビン酸)が
酸素と反応して酸化された形です。
ビタミンCが空気に触れたり、
加熱・保存される過程で
酸化アスコルビン酸に変わることがあります。
この酸化アスコルビン酸も一定の抗酸化作用や
生理活性を持っていますが、
アスコルビン酸に比べて
その能力は低いとされています。
また、
体内でも一定量は
アスコルビン酸に還元されて再利用されます。
しかし、酸化が進行するとさらに分解されて、
ビタミンCとしての活性を失います。
それゆえに、
ビタミンCを摂る際は酸化を防ぐ保存方法や
早めの摂取が推奨されます。