アドレナリン(エピネフリン)は、腎臓の上にある副腎の髄質から分泌されるホルモンの一種で、ストレス反応の中心的な役割を果たします。アドレナリンが分泌されると、
・心拍数や血圧が上昇し、体のパフォーマンスが高まります。
・覚醒作用があり、集中力や注意力も高まります。
・運動器官への血液供給を増大させることで、より早く走れたり、激しい運動を可能にします。
・痛覚の麻痺なども起こし、痛みを一時的に感じなくさせることもできます。
アドレナリンは、人間が外敵から襲われ、生き延びるためには戦うか逃げるしかないといった、まさに生命の危機というような状態になったときに出るホルモンです。
不安や恐怖に襲われると、体内からアドレナリンが分泌され、呼吸が速くなり、心拍数は増し、汗が噴き出して「戦うか逃げるか」という行動を起こす準備をします。
アドレナリンは、昇圧薬として利用されるホルモンで、交感神経系の作用を増強して心拍数増加、心収縮力増加、末梢血管収縮などを引き起こします。また、気管支痙攣の治療や急性低血圧・アナフィラキシーショックの補助治療に使われています。