ビタミンDの特徴と働き

ビタミンDは脂溶性のビタミンで、体内でステロイドホルモンとしても機能します。以下にビタミンDの主な働きと特徴を述べます。

;特 徴

・脂溶性

 ビタミンDは脂溶性であるため、体内で長期間貯蔵されやすい。


・日光との関係

 皮膚が紫外線にさらされると、体内でビタミンDが生成されます。そのため、「太陽光ビタミン」とも呼ばれます。

日光を浴びることで体内で合成される「太陽のビタミン」
ビタミンDは紫外線を浴びると体内で活性化し、合成されるため「太陽のビタミン」と呼ばれています。例えば5.5MgのビタミンD量を産生するには、12月の札幌は晴天日の12時でも約76分**の日照時間が必要。しかし、窓越しや日焼け止めを使用している場合日光にたっても皮膚でビタミンDは生成されません。だからこそ、食事でビタミンDを補う必要があるのです。

**「5.5kgのビタミンD量を産生するために必要な日照曝露時間(分):厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)」より、12月

12時の札幌(北緯43度)の場合。

・食品からの摂取
 魚類(特に脂の多い魚)、卵黄、などからも摂取できます。
・サプリメント
 ビタミンDはサプリメントとしても広く利用されており、特に日光が少ない地域や高齢者に推奨されることが多い。
・欠乏症
 ビタミンDの欠乏は、骨軟化症(大人)、くる病(子供)などを引き起こす可能性があります。
 ビタミンDはこれらの多様な働きにより、全身の健康に寄与しています。

;働 き

・カルシウム代謝

 ビタミンDは、腸でのカルシウム吸収を促進し、骨へのカルシウムの取り込みを助けます。これにより、骨の健康が維持されます。

・免疫機能

 ビタミンDは免疫システムの正常な機能にも関与しており、特に自然免疫において重要です。

・細胞分裂と成長

 ビタミンDは細胞の成長と分裂にも関与しています。

・抗炎症作用

 ビタミンDは炎症反応を抑制する作用も持っています。

・心血管健康

 一部の研究では、ビタミンDが心血管系の健康にも影響を与える可能性が示されています。


ただし、過剰に摂取すると体内に蓄積され、

カルシウム代謝に悪影響を及ぼす

可能性もあるため、適量の摂取が推奨されます。