糖 尿 病

糖尿病は、体が血糖(血液中のグルコース)を適切に管理できなくなる病気で、その結果として血糖値が常に高い状態(高血糖)になります。

この高血糖は短期的には体調の変動や様々な症状を引き起こし、長期的にはさまざまな重大な健康問題を引き起こす可能性があります。

短期的な影響

 高血糖は以下のような症状を引き起こす可能性があります

◉極度の渇き

 頻尿により脱水症状が起こり、それがさらなる飲水欲を引き起こします。

◉疲労感

 体が血糖を適切にエネルギーとして利用できないため、疲労や倦怠感を感じる可能性があります。

◉食欲増進

 体がエネルギーを得られないため、過度の食欲を感じることがあります。

◉視覚障害

 高血糖は眼球内の血管に損傷を与え、一時的な視力低下を引き起こす可能性があります。

長期的な影響

 長期的な高血糖は、体の各部位に重大な健康問題を引き起こす可能性があります

◉心血管病

 心臓病や脳卒中のリスクが増加します。

◉頻 尿

 体が余分な血糖を排出しようとするため、尿として排出する必要があります。

◉神経障害

 高血糖は神経を損傷し、特に足や手に感覚異常を引き起こす可能性があります。

◉腎臓障害

 糖尿病は腎臓の血管に損傷を与え、重度の腎疾患を引き起こす可能性があります。

◉眼疾患

 糖尿病性網膜症(視力低下や失明を引き起こす可能性がある)や白内障、緑内障のリスクが高まります。

◉足の問題

 神経障害や血液の循環不良が足の問題を引き起こす可能性があり、最悪の場合、切断を必要とすることもあります。

◉皮膚と口の問題

 糖尿病は皮膚感染症や口内疾患のリスクを高めます。

◉糖尿病とガンとの関連

糖尿病既往なしの人と比べ、糖尿病既往ありの人では何らかのがんにかかる危険性が男性で1.27倍、女性で1.21倍ほど高くなります。

国立国際医療研究センター

糖尿病情報センター

これらの理由から、糖尿病の診断を受けた場合、医師の指導の下で血糖管理を適切に行い、健康的なライフスタイルを維持することが重要です。適切な血糖管理は、これらの短期的な症状を軽減し、長期的な健康問題のリスクを減らすのに役立ちます。