腸と自律神経の密接な関係

脳と腸は自律神経やホルモンを介してお互いに情報交換をしています。 そのため脳が緊張や不安などのストレスを受けると、その情報が腸に伝えられ、結果的に腹痛下痢便秘などを引き起こすことになります。 逆に、腸内環境が悪化すると、その情報が脳に伝わって自律神経が乱れ、様々な心身の不調が起こりやすくなります。

腸管神経系は脳と協調する関係にあり、自律神経系を介して脳から受けた情報をもとに消化管の活動を調節するとともに、消化管で感知されたさまざまな情報を脳に向けて発信もしています。 このような脳と腸がお互いに密接に影響を及ぼしあう関係は「脳腸相関」と呼ばれ、最近ではそれに関する研究が高い注目を集めています。

🔳自立神経と腸の関係

 腸は自律神経と密接な関係があってお互い影響し合っています。自律神経は自分が意識しなくても自動的に働いてくれる神経なので腸とどんな関係があるのか?と思うかもしれませんが、腸内細菌のバランスを整えて腸の働きを良くすると自律神経が整います。また自律神経のバランスが整うと腸の働きも良くなります。


 そしてもう一つ腸にはほかの臓器にはない特徴があります。腸は脳とも直接つながっていて、体に害のあるものが腸に侵入すると、それが瞬時に脳に伝わり反応します。それが下痢です。また反対に便秘やガスが溜まるなど腸が異常を感じれば、すぐさま脳に届いて胃腸の働きを鈍らせることもあります。


 腸は自律神経に影響を与えるだけでなく、脳にも影響を与える臓器、「腸は第二の脳」とも言われるほど大切なものなのです。
自律神経は交感神経副交感神経の2つに大別され、この2つがバランスよく働くことで自律神経の調和が保たれます。

🔳腸と自律神経のバランスがカギ

自律神経のバランスが乱れることで症状が見られやすくなるため、ストレスや生活習慣の乱れ、過度の緊張状態の持続などが原因となります。
自律神経失調症は身体疾患に関連して出現し治療をされることも多く、深く関連がある病気をご紹介します。
・起立性低血圧
・過換気症候群
・過敏性腸症候群、機能性ディスペプシア
・片頭痛、パーキンソン病
・過活動膀胱、勃起不全症
・不眠症、摂食障害、身体表現性障害