タイトジャンクションは、

多くの上皮細胞や内皮細胞の間に

存在する特定の細胞接着構造のことを

指します。

これは細胞同士を密接につなぎ止め、

物質の細胞間移動を

制御するバリア機能を持っています。

タイトジャンクションの

主な特徴と機能について

以下に述べます。

:特 徴

 複雑な蛋白質ネットワーク

タイトジャンクションは、

クローディン、オクルディン、

 ジャンクショナルアドヘーションモレキュール(JAM)など、

多くの膜蛋白質から成る

複雑な構造を持っています。


:位 置
上皮細胞や内皮細胞の

最も上部に位置しており、

細胞同士を固定する役割を持つ

アドヘレンスジャンクションや

デスモソームよりも、

細胞膜の外側に近い位置にあります。

⭐️機 能

:バリア機能

 タイトジャンクションは、

細胞間の隙間を塞ぐことで、

物質の細胞間を通った移動を制限する

役割を持っています。

 これにより、

特定の物質のみが

特定の輸送機構を通じて

細胞間を通過することが

可能となります。

:細胞の分極
 タイトジャンクションは、

細胞の上部と下部、

内側と外側といった細胞の分極を

維持する役割も果たしています。

 これにより、細胞が特定の方向に

特定の機能を持つことが

可能となります。

:細胞間のシグナル伝達

 タイトジャンクションに

関連する蛋白質は、

細胞間のシグナル伝達にも

関与しており、

  ・細胞の増殖、

  ・分化、

  ・移動

   などの様々な生理的プロセスを

調節する役割を持っています。

 例えば、

  消化器系の上皮細胞では、

    タイトジャンクションは

  ・消化液や栄養素、

  ・水分の流入や、

  ・病原体や有害物質の

侵入を制御する

重要なバリアとして機能しています。

このバリア機能が破壊されると、

炎症や感染などの問題が

生じる可能性があります。